日本で大学、専門学校、日本語学校などに通う外国人は、基本的に在留資格「留学」が該当します。
「留学」は、日本で教育を受けることを目的とする在留資格であり、就労を主たる目的とする在留資格とは性質が異なります。在留期間は「法務大臣が個々に指定する期間(4年3月を超えない範囲)」です。
最長で4年3月というのは、一般的な大学に入学し、卒業するまでの間+前後の3か月という意味合いです。退学等した場合には在留期間内であっても在留資格に該当する活動をしていないことから、帰国や在留資格の変更申請等を要します。(この場合、該当性がなくなってから3か月以内に何らかの手続きを要します。)
在留資格「留学」とは
在留資格「留学」とは、日本の教育機関で学ぶための在留資格です。対象は、大学や短期大学、高等専門学校だけでなく、高等学校、中学校、小学校、専修学校、各種学校などにも及びます。
この在留資格で重要なのは、日本での主たる活動が「学業」であることです。
そのため、在留資格「留学」を持っていても、自由に働けるわけではありません。アルバイトは後述の通り「資格外活動」で週に28時間まで行うことができます。
なお在籍実態や学習実態が乏しい場合(出席率が低い、成績が悪い等)には、その後の更新や変更にも影響し得ます。
どんな学校が「留学」の対象になるのか
「留学」の対象となる学校は、かなり幅広いのが特徴です。出入国在留管理庁は、大学、高等専門学校、高等学校、中学校、小学校、専修学校、各種学校又はこれらに準ずる機関で教育を受ける活動を対象としています。該当例としても、大学、短期大学、高等専門学校、高等学校、中学校、小学校等の学生・生徒が示されています。
実務上は、大学・大学院への進学、専門学校での学習、日本語教育機関での日本語学習が代表例としてあげられます。
学校の種類によって必要書類や審査の視点は異なり、入管庁の「留学」ページでも、大学等、専修学校・各種学校、認定日本語教育機関などに分けて提出書類一覧が設けられています。
在留資格「留学」でのアルバイトについて
在留資格「留学」で日本にいる外国人がアルバイトをする場合、資格外活動許可が必要です。資格外活動許可申請は、留学などの在留資格で在留する外国人が、許可された在留資格に応じた活動以外に、アルバイトなど報酬を受ける活動を行おうとする場合の手続として案内されています。
許可を受けた留学生については、週に28時間以内のアルバイトが認められます。
ここでいう「週28時間」は「一週間をどこで区切っても28時間以内に収まる必要」があります。
例えばですが、ある曜日を起点にすると一週間で28時間を超えているが、ほかの曜日を起点にすると28時間以内で収まる…というのは認められません。この点については本人も雇用する側も理解していないケースが多いので注意する必要があります。
また、夏休みなどの長期休業期間中は1日8時間(週40時間)までの就労が認められます。
風俗営業店舗等での就労は認められていません。
本人も受入れ側の事業者も、「留学だから働けない」「資格外活動許可があれば何でも働ける」といった極端な理解は避ける必要があります。大切なのは、資格外活動許可の有無、就労時間、就労先の内容をきちんと確認することです。
在留期間の更新はいつ、どうするのか
「留学」の活動を引き続き行う場合は、在留期間更新許可申請が必要です。出入国在留管理庁の一般的な更新手続では、在留期間の満了日以前に申請する必要があり、6か月以上の在留期間を持つ人は、おおむね満了日の3か月前から申請可能とされています。
「留学」の更新では、学校区分ごとの提出書類が定められています。
実務上は、単に在留期限が近づいたから更新するのではなく、在籍状況、学習状況、必要書類の準備、経費支弁の整理を早めに進めておきます。特に成績が振るわなかった、欠席が多い等の場合は正当な理由と今後の改善について確認しておく必要があります。
卒業後、そのまま日本で働けるのか
在留資格「留学」は、あくまで教育を受けるための資格です。
そのため、卒業後に日本で就職する場合は、通常、仕事内容や就職先に応じて就労系の在留資格へ変更することになります。入管庁も、「留学」から就労資格への変更申請を予定している人向けに、例年1月から3月に申請が集中するため、4月から新卒での就労を希望する場合は前年の12月1日から翌年1月末までの間に申請するよう案内しています。
つまり、「卒業したら自動的に働ける」わけではありません。
留学生が日本で就職を予定している場合は、卒業時期、内定時期、申請時期を見ながら、早めに在留資格変更の準備を進める必要があります。特に4月入社を予定しているケースでは、学校の卒業時期との関係も踏まえ、スケジュール管理が重要です。在留資格の変更が認められる前に就労はできないため、入社時期がずれこんでしまう恐れがあります。
卒業後に就職活動を続ける場合はどうなる?
卒業時点で就職先が決まっていない場合でも、一定の要件を満たせば、「特定活動」へ変更して就職活動を継続できる制度があります。出入国在留管理庁は、「本邦の大学等を卒業した留学生が就職活動を行う場合」における大学等卒業後の継続就職活動の取扱いを案内しています。
在留資格「留学」についての疑問は行政書士に相談を
在留資格「留学」では、実際に学校に在籍しているかどうかという観点のほかに、成績や出席率、アルバイトなど論点がいくつかあります。
どれかが不良若しくは不法な活動を行ってしまった場合、卒業を待たずして帰国を余儀なくされたり、今後の活動に影響を及ぼす可能性もあります。
また、所属先の教育機関やアルバイト先においても、不法就労助長罪に問われるリスクが少なからず存在します。
在留上、雇用上の疑問、悩み等がありましたら、行政書士に一度ご相談ください。

