
はじめに~相続の専門家とは?
「相続について行政書士がお力になれる場面がある」ということは多くの方が聞いたことあることかと思います。一方で相続の専門家は何の資格を持つ人かは曖昧です。
例えばほかの業務でいえば「刑事・民事の裁判は弁護士」「税金の申告は税理士」「不動産・法人の登記は司法書士」「許認可は行政書士」というように「この業務は〇〇士だ」というのがイメージしやすいのですが、相続はハッキリと決まっているわけではありません。
これは、相続は複数の業務が絡み合っているためです。
たとえば、遺言書作成(権利義務関係書類作成)は行政書士、不動産の相続登記は司法書士、相続人同士で紛争に発展したら弁護士、相続税申告は税理士…というものです。ほか、遺言執行者は欠格事由にあてはまらなければ誰でもなれます。
当事務所では行政書士の範囲内で出来ることについてはお受けさせていただき、枠から外れるものについては適宜別士業と連携して解決できるようにします。
もう一つは「相続業務」というものが非常に幅の広いものであることも難しい点です。次の項目でご説明します。
そもそも「相続」とは?相続に関してお手伝いできること
「相続」とは人が亡くなったときにその人の権利・義務が相続人に引き継ぐことを言います。権利のほかに義務も引き継ぐというのがポイントです。
相続については大きくわけると2通りの場面があります。
- 相続が発生する前(その人が生きている時)
- 相続が発生した後(その人が亡くなった時)
その人が生きている時はその人の権利(財産など)はどのように使ってもその人の自由です。一方でその人が亡くなってしまうとその人が自由にできない(もうこの世にいない)ので、相続人が基本的に引き継いで自由にすることができます。
相続人は法律で定められており、「配偶者は常に相続人、ほかは第一順位が子、第二順位が直系尊属(親、祖父母)、第三順位が兄弟姉妹」となっています。例えば亡くなった時に配偶者、子、親、兄弟姉妹がいる場合には「配偶者(常に相続人)と子(第一順位)」が相続人になります。
もし相続が発生する前であれば、相続が発生した時(つまり死亡した時)に自分の財産を自由にわけたいという希望があるかもしれませんが、何もしないでいると基本的には相続人にすべて渡ってしまいます。後述しますが、ご自身の意向を確実にかなえたい場合は遺言書を作成するのが有効です。
一方で相続発生後であれば基本的には相続人が手続きをどうするか?ということがメインになります。
従って、相続が発生する前(生きている時)はご本人が、相続が発生した後(亡くなった後)は相続人が相続における主役となります。
では、次に相続発生前の「生前対策」と相続発生後の「遺産整理」についてご説明します。
生前対策
生前にご本人の意思を確実に相続発生時にかなえるためには「遺言書」を作成するのが有効です。遺言書は基本的にはご本人の財産の死後の帰属先を指定するものです。また、「死後の帰属先を指定」しても、実際に預金を解約したりする必要があります。手続きを誰が行うか?を指定することもできます。(遺言執行者)
ほかに亡くなりはしていないが、財産管理・処分ができない状況(認知症などで意思能力がなくなる等)したときに備えて、「家族信託」という手法を用いることもあります。
いずれにせよ、元気なうちにご本人の財産状況や相続人の状況を踏まえて、ご自身の意向をかなえるために必要があれば遺言を作成することをお勧めします。
当事務所では遺言作成のお手伝いと、遺言執行者の就任について取り扱っております。
遺産整理
相続が発生した後については、相続人が基本的に法定相続分に沿って権利を引き継ぎます。
遺言が存在せず、相続人全員が承諾すれば、法定相続分に沿わないで遺産分割することは可能です。
手続きにあたっては「相続人の特定」「相続関係説明図」の作成が必要です。
当事務所では相続人の特定し相続関係説明図を作成、ほか遺産分割協議書の作成でお手伝い可能です。
